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黒と金。
xCROWxNILxTAILxCOCKx(クロウニルテイルコック)が提供する製品ラインナップは、
シルバーアクセサリーというカテゴリーに属しておりながらも、そのヴィジュアルは他とは一線を画す独自性を放っている。
シルバーの全表面は燻し(いぶし)処理による黒化によって光の反射を拒絶しており、その傍らに悠然と輝くゴールドが鎮座する。
一体どのような経緯でこの異端的な世界観は創造されたのか。
ここでは、今に至るまでにブランドが辿ってきた宿命的なプロセスを紐解いていくとともに、
ブランドが背負う「七つの使命」について全七章に分けて解説していく。
第一章「xCROWxNILxTAILxCOCKxは、現実世界に対する物理的な働きかけによって、その存在を証明することを使命とする。」 2006年 原初の胎動、×黒×鬼×帝×國×の台頭 はじめに、当ブランド「xCROWxNILxTAILxCOCKx(クロウニルテイルコック)」のストーリーを語る上で、創造責任者及びクラフトマンである臣咲貴王が2006年に立ち上げたシルバーアクセサリーブランド「×黒×鬼×帝×國×(クロオニテイコク)」について解説しておく必要がある。 ×黒×鬼×帝×國×は、「Jewelry of the Underground」というキャッチコピーの元、2006年4月に活動を開始した。 しかしながら、プロトタイプである×黒×鬼×帝×國×は、原初のバイタリティーに対してクラフトマンとしての造形技術や知識、経験が追いついていないというジレンマを抱えており、よって経年とともに過去の作品に対して厳しい自己評価を与えざるを得ない状況に苦悩していた。 そして2011年4月、造形技術の向上及び世界観の拡張を目的として旗揚げしたxCROWxNILxTAILxCOCKxと入れ代わりで、×黒×鬼×帝×國×はその活動の幕を下ろすこととなった。 2011年 意図せぬシンクロニシティ、そして第二形態へ xCROWxNILxTAILxCOCKxは全くの偶然から生まれた。 当ブランドがxCROWxNILxTAILxCOCKxという奇異で複雑なブランド名を冠している理由については、上述の前身ブランド×黒×鬼×帝×國×から理解できる。 ×黒×鬼×帝×國×の読みに英語が当てはまることに気づいた時からxCROWxNILxTAILxCOCKxの構想は頭の中にあり、×黒×鬼×帝×國×での活動中からその概要は無意識的に温められていた。 この第二形態においては、貴金属マテリアルの神秘性に重点を置いており、燻し(いぶし)を全く施さない作品や白仕上げを用いたものなど、プロトタイプの分かり易い退廃性とは一線を画す神秘的な印象を追及した。 2016年 至上の第三形態、腐敗と富の統合 第二形態のxCROWxNILxTAILxCOCKxは実験場であった。 一般的なシルバーアクセサリーにみられる凹部の燻しと凸部の鏡面磨きによる仕上げテンプレートに反発するかの如く、鏡面仕上げに白仕上げを組み合わせたり、スカルリングの全面に白仕上げを施すなどの実験的な表現で需要の在処を窺った(うかがった)第二形態。 ブランドはまたしても行き詰まりを見せた。 これによって、ブランドは強固なアイデンティティを獲得した。 見えざる諸力により、奇しくも五年周期で転換点を迎え続けた当ブランド。 |
第二章「xCROWxNILxTAILxCOCKxは、ブランドの諸力を世に繁栄させることを使命とする。」 宿命に導かれたブランド xCROWxNILxTAILxCOCKxは、「CROW」、「NIL」、「TAIL」、「COCK」の4つの英単語を「x」で掛け合わせることによって形成されている。 アンビバレントの象徴、「CROW」と「NIL」 化学反応のフィクサー、「TAIL」と「COCK」 そして、「TAIL」と「COCK」は、逆にして混ぜ合わせると「混合酒」を意味する「COCKTAIL(カクテル)」という単語になる。 また、「TAIL」は「尻尾」、「COCK」は「陰茎」を意味しており、それぞれの突起したシルエットをイメージすると、鬼の二本角が姿を現し、ここにも前身ブランド×黒×鬼×帝×國×の遺伝的要因としてのシンクロニシティを垣間見ることができる。 このように、意図せず導かれた名称の中にブランドコンセプトとリンクする意味が隠されていたことについて、偶然の一言で片付けてしまうことは最早論理的ではないだろう。 |
第三章「xCROWxNILxTAILxCOCKxは、ゴールドを介して偉大なる叡智を外部へアウトプットすることを使命とする。」 叡智のアウトプット 本章では、当ブランドにおける視覚的世界観の二分の一を担うゴールドという貴金属が、現代社会という名の牢獄においてどのような役割を果たし得るかについて述べていく。… |
第四章「xCROWxNILxTAILxCOCKxは、硫化銀を介して真なる情報を内的世界へとインプットすることを使命とする。 真実のインプット |
第五章「xCROWxNILxTAILxCOCKxは、ブランドの作品群及び商品を人々の手に流通させることを使命とする。」 王に頭蓋(ずがい)を、人類に吐瀉物(としゃぶつ)を xCROWxNILxTAILxCOCKxの作品及び商品は「VOMITUS」と呼ばれる。 2011年の設立当初のxCROWxNILxTAILxCOCKxは、ジュエリーブランドとしてシルバー(Silver925)やゴールド(K18)といった貴金属、そして半貴石をマテリアルとして使用し、スカル(頭蓋骨)などの退廃的なモチーフを題材としつつも、絢爛(けんらん)な色彩の作品を吐き出していた。 そして、行き詰まった創造性の袋小路における暗中模索から生じた世界観こそが、現在当ブランドで展開中の硫化銀とゴールドの融合という結論なのである。 当ブランドで扱う死という負のシンボルを想起させるスカルなどのモチーフを中心とした退廃的な造形は、人間が持つ不安や恐怖を象徴している。 意匠の支配力 第二章の魔術的シンクロニシティに付随する偶然のひとつとして、xCROWxNILxTAILxCOCKxの末尾の「COCK」と先頭の「CROW」を繋げると、「COCKCROW」となり、「夜明け」という意味を持つ言葉が出現する。 そして、この円周上でブランド名の尾と頭が繋がったシルエットは、自らの尻尾を呑み込もうとする蛇の姿に象徴される「ウロボロス」の概念に重ね合わせることができ、このモチーフはブランドロゴのデザインにも応用されている。 |
第六章「xCROWxNILxTAILxCOCKxは、ブランドが齎す世界観によって、社会の望ましい方向への変革を促すことを使命とする。」 第二章にて、論理的な解説をしてきたxCROWxNILxTAILxCOCKxのブランドコンセプト。 人類という存在の愚かさの象徴として、これまでの歴史の中で生み出されてきた環境問題をはじめとする幾多の負の遺産については、現代社会の惨状を目の当たりにすれば火を見るより明らかなはずである。 死と生、悪と善、女性と男性、月と太陽、醜さと美しさなど、我々の根本的な精神構造は相反する陰陽の二元性によって構成されている。 生存という本能的な目的を持つ我々人類は、陰の極限的要素、つまりは、「死」という現象に繋がる選択を避けることによって繁栄してきた歴史を持つ。 そして、現代社会という名の牢獄は、このネガティブな感情を利用することによって我々を行動へと駆り立てる。 このような支配的な社会を成立させ得る人間の欲求という生理的現象にフォーカスすると、xCROWxNILxTAILxCOCKxの「CROW」は、生ごみを漁るカラスのような「貪欲さ」に、無の象徴としての「NIL」は吹き消された欲望のように静かな「涅槃(ねはん)」に当てはめることができる。 相反する概念の融合を唱えるxCROWxNILxTAILxCOCKxの本質は、この陰なる事象にのみフォーカスを当てるのではなく、また、反対に陽へ向かおうとするポジティブな心理のみを拠り所としているわけでもない。 |
第七章「xCROWxNILxTAILxCOCKxは、当ブランドに接触した人々の意識を未だかつてない超人的な領域へと導くことを使命とする。」 死の恐怖をドグマとするマネー崇拝の原理が、我々個人の思想体系にまで侵入することを許してしまった現代社会。 ならば、社会変革における前菜としての根底的手段は、我々一人ひとりの意識改革を遂行することであるだろう。 マスメディアを通して支配力が発信する秀逸なプレゼンテーションに屈服した隷属的凡人としてのほとんどの我々に対し、啓蒙(けいもう)の意味を含めた意識改革を促すことによって、我々一人ひとりが自分自身の恐怖、つまりは、悪魔を完全に管理することができれば、支配力にコントロールされる必要はなくなるのであり、当ブランドは人々をそのような超人的な意識状態へ導くことによって、真に自由という光明を奪還しようという明確な目的意識を持って活動するのである。 そのためのツールとして、硫化銀とゴールドを二元性統合の象徴として融合させた作品群が機能することを願ってやまない。 xCROWxNILxTAILxCOCKx 創造責任者 臣咲貴王 著 |
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